コードノート

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俺が見ている、オススメYoutuberをまとめる

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昨年末、紅白の話をする時に、周りの同世代が米津玄師を知らないケースが多すぎて悲しみの波に溺れている僕です、こんにちは。あいみょんよりDAOKOをよく聴いています。

音楽の話しかり、前回のビットコインの記事しかり、最近は人それぞれ見ているコンテンツがバラバラすぎて、そのすり合わせから話が始まるのが非常に手間です。

Youtuberの話も同様で、毎度盛り上がるよりも先に、お互いの知っている手札を公開し合うターンがめちゃ長くなってしまう悲しい日々。そこで今日は僕が把握しているYouTuberをまとめていこうと思います。

最近の音楽やYouTuberを知らないと、穏やかにおじさんになって、幸せな家庭を築いて子供の成長を見守り、穏やかな老後を迎え安らかに死んでいってしまいます。

つまりYouTubeを見て得るものは何もない、という前提はこの記事を読んでも一切変わりません、悪しからず。健全な人生を送りたい人はYouTubeを見てないで恋活アプリでフリックをしまくりましょう。

なおYouTuberプロダクション会社であるUUUMの年商はついに200億に届こうとしている昨今です。

kabumatome.doorblog.jp

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小中学生向け3強

YouTuberというとまず出てくるのが、「HIKAKIN(チャンネル登録者数 700万人)」「はじめしゃちょー(チャンネル登録者数 750万人)」「フィッシャーズ(チャンネル登録者数 530万人)」でしょう。(以後、敬称はすべて省略。)

このラインは僕も普段見ていません。なぜなら対象年齢が低いため、大人が見てもあまり楽しくないからです。ですが、小中学生がYouTubeのメイン視聴者層なため、ここにアプローチ出来ているYouTuberが一番登録者数を伸ばす傾向にあります。

そのため、まず人気なYouTuberをチェックしよう、という時ここをチェックして見るのを断念してしまう大人が多い印象です。

ただフィッシャーズのアスレチック動画はたまに子供心のままに見てしまって悔しい。

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東海オンエア

僕が一番見ているYouTuberが「東海オンエア (チャンネル登録者数 400万人)」です。

メインターゲット層としてはおそらく中高生〜20代前半。おバカ6人組によるバラエティ番組。

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一般的に今の若い子はTVを見ない、なんて言われますがきっと彼らはテレビ好きです。

昔テレビでやっていた面白いバラエティ番組を、現代風に彼らがYouTubeというプラットフォームで再現しているように感じられます。

先日やっていたHIKAKINとのコラボ動画はまんま「とんねるずのみなさんのおかげでした」。笑

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彼らの特徴としてよく言われるのは「企画力」です。しかし、個人的にはそれよりも各メンバーのキャラの立ち方が素晴らしいと思います。

YouTubeの中でよくある文化が、流行りネタを各YouTuberで真似しあっていくという流れです。昨年だと鉄球を高熱で燃やしたり、アルミホイルを叩いて球にする、みたいなネタですね。

YouTube的にそれをマネするのはTwitterでいう引用RTみたいなものです。なんら恥ずかしいものではありません。しかし、東海オンエアの面々をそれをそのままマネすることを基本しません。

それはプライドというよりも、自分達のキャラに「ハマる」かを意識している節があります。ハマるのであればそのままマネするし、ハマらないにしてもアレンジすることで自分達にハマらせることが出来るのでは?という試行錯誤が見えます。

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メンバー数が多いことでこその動画も多々あり、当初は1人でやることが当たり前のYouTubeの中でフィッシャーズ同様、新しい流れであったように思います。

文理対決シリーズは安定して好き。

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水溜りボンド

YouTube界のNHKこと「水溜りボンド(チャンネル登録者数 360万人)」。

NHK、というのはお堅いということでなく、下ネタに走りがちなYouTube界においてそういったネタに走らず、さらに対象年齢も東海オンエアと同様20才前後という高めなラインを攻めているためです。

青学のお笑いサークルで知り合った2人がYouTubeをやっているというのは、少し前であればオリエンタルラジオのようなコンビも、今の時代に生まれていたら芸人でなくYouTuberになっていたのでないかな、と思わせる現象です。

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youtu.be

個人的に最近彼らの動画を見る頻度は下がってしまっているのですが、それは彼らの方針によるところも大きい気がします。

現状、実は多くの有名YouTuberは動画の毎日投稿を辞めています。週のうち1日か2日は投稿をおやすみしているケースが多いのです。

企画・撮影・編集を毎日行うというのはめちゃハードワークなので、休養を取るためにもクオリティを保つためにも、休みはちゃんと取ろうという流れがYouTubeの世界にもここ1、2年の間にありました。

そんな中、水溜りボンドはだからこそ流れに逆行して毎日動画を投稿し続け(約4年間毎日投稿継続中)、さらに大型の動画企画やオフラインイベントもガンガンやっていこう!という超絶ブラック企業と化しています。

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その影響で、動画作成に時間をかけられていない時期がたびたび見られてしまいます。

でも、ライフワークバランスなんて言葉を打ち倒し、彼らにはこのまま『楽しいことで、生きていく(超絶ブラック)』スタイルを続けて欲しい気持ちも未だあります。

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すしらーめんりく

先程、毎日投稿の話をしましたが、それは収益面の影響も大きいです。YouTubeの広告収入も基本的にはどれだけ視聴数が伸びたか勝負です。

そのため固定ファン100万人を作り、毎日動画を見てもらう(月に述べ3000万人視聴)方が、週一回時間をかけて作った動画を見てもらう(月に述べ400万人視聴)よりも圧倒的に効率的になります。

なので基本的なYouTuberの戦略としては、出来るだけ毎日動画を投稿することが自然です。

しかし、その流れに逆らいつつも人気な存在が「すしらーめんりく(チャンネル登録者数 370万人)」です。

実験動画がメインであり、見てもらえればわかりますが、めちゃめちゃ規模がでかいです。実験道具の製作に数日の時間をかけるし、安全に配慮した場所の確保も毎度必要となります。

そのため、当然ですが毎日動画をアップすることができません。(来年から大学生という時期なので、物理的に時間がない問題もあると思いつつ。)

収益的には非常に非効率的ですが、でもだからこそ面白いです。

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親の協力も所々に見え隠れするのですが、今人気なYouTuberほど裏で大人としっかり協力関係を作っているように感じられます。

見ている側は好き勝手に「自分達の力だけでやっている昔の方が面白かった」なんて言いがちですが、その辺はインディーからメジャーに上がるアーティストと近いものがあるのかもしれません。

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ここからはざっくりと系統別に紹介していきます。YouTubeもジャンルが幅広くなっており、それこそメイク系みたいな女性ターゲットのYouTuberは僕もほぼ知りません。

ただ、自分にだけハマるジャンルの動画を見てこそ、TVには出来ないインターネット的な番組を楽しめる世界と言えるのではないでしょうか。

インテリ系

はなお

はなお(チャンネル登録者数 110万人)」

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阪大卒の理系YouTuber。高専生のような理系男子特有の絡みを見ることができるチャンネル。

大学院卒業後、さすがにYouTubeは卒業するのかなと思っていたら、まさかのYouTuber専業になり、就職した相方も先日就職先を辞め共にYouTubeの道へ。良い。

QuizKnock

QuizeKnock(チャンネル登録者数 50万人)」

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テレビのクイズ番組「東大王」にも出演している伊沢さんも所属するクイズ系YouTubeチャンネル。

テレビだとお茶の間の人も楽しめる難易度の問題にしたり、おバカ枠を設けるのが常ながら、解答者全員の頭が良く難易度MAXの問題が楽しめる。

よくわかる解説を聞いてもまったくよくわからないのは恒例。

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DQN系

別名VALU系。普段は見ないけれど、バズったり炎上したら覗きにいく。

インターネット=オタク文化、のような認識も根強いですが、DQN文化も元々インターネットと相性が良いです。だからこそ昨年のTikTokのヒットがあるわけで、この界隈のウォッチは欠かせません。

ヒカル

ヒカル(チャンネル登録者数 290万人)」

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もはやHIKAKINより先に話題に上がることも多い皆さんご存知なチャンネル。

最近はあまり燃えそうな動画は上げていないけれど、毎動画10万円100万円使うのが当たり前な成金系DQNに。お金is面白い。

ラファエル

ラファエル(チャンネル登録者数 210→120万人)」

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ヒカルとセットで挙げるとしたら当然この方。トレードマークの仮面は、基本常につけているけれどきっとイケメン。

元自衛官な肉体派。金と暴力と女をトータルにカバーする正統派(?)DQN。

この記事をアップしてすぐチャンネルがBANされて、記事の修正が面倒だった。

レペゼン地球

レペゼン地球(チャンネル登録者数 150万人)」

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昨年チャンネル登録者数100万人を達成した後にチャンネルを永久削除されてしまったことでお馴染みのレペゼン地球。

YouTubeでは過度に性的・暴力的な動画は削除対象で、そのような動画を上げ続けるとチャンネルも削除される。現在のチャンネルは2代目。

登録者数はすでに以前のチャンネルを超えているけれど、お金をばら撒きまくるキャンペーンによるところも大きい。イベサーパリピ系DQN。

 

DQN系とは少し違うけれど、昨年マホト(チャンネル登録者数 240万人)の力を借りチャンネル登録者数100万を超えたのに、年末に社員の大量離脱があったMEGWIN(チャンネル登録者数 100万人)も元祖YouTuberであり、元祖DQN系かもしれない。

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アングラ系

たっくーTV

たっくーTV(チャンネル登録者数 58万人)」

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炎上ニュースから都市伝説まで、昔ながらのネット的な話題をトータルに取り扱うラジオ系YouTubeチャンネル。

短く軽快なテンポで展開される動画はとても見やすい。チャンネル登録者数は100万人に届かないけれど、「たっくーさん見てる…?」と話題に上がること多々。

アシタノワダイ

アシタノワダイ(チャンネル登録者数不明)」

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ユダヤ系陰謀論を中心に取り扱う都市伝説系チャンネル。

グループ的に運営されていて、出演者・脚本・映像制作などがおそらく完全分業で執り行なわれている。

普段はそこまでディープな話題は取り扱わないけれど、たびたびコアな動画をアップする。検閲が入って削除されてしまうからという理由付けで「1」といった動画タイトルにしているの、一部中高生を最高に拗らせていそう。ほどほどに。

ミルクティー飲みたい

ミルクティー飲みたい(チャンネル登録者数 10万人)」

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若いながら幅広くバランスも良い都市伝説系チャンネル。

テレビで「やりすぎ都市伝説」が放送される前後にはこのチャンネルで考察動画を見るのが恒例行事。昔の2chを思い出す。

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先程紹介したラファエルとのコラボでは、ダークウェブ上で購入できる闇福袋の開封を行なっていて最高にアングラだった。「世界最強の危険リンク集」や「日本海溝」を思い出す。

ちなみに、彼がミルクティーを飲んでいる姿はいまだ一度も見たことがない。

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陽キャ系

スカイピース

スカイピース(チャンネル登録者数 230万人)」

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陽キャすぎて眩しくて見ることができない。

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陰キャ系

匿名ラジオ

匿名ラジオ(チャンネル登録者数 2.5万人)」

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Twitterで人気であり、バーグハンバーググーグにも所属するAruFaダヴィンチ恐山両名のラジオチャンネル。

YouTube世代からはネットでも顔出し当然の文化になってきた中、匿名・顔出しNGというインターネットの闇を抱える最後の世代。Twitterで面白い人はリアルでは隠キャ、という法則を見事に体現している。 

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グルメ系

すするTV

SUSURU TV(チャンネル登録者数 56万人)」

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1000日以上毎日ラーメン生活をしている。ヤバイ。

月に1度ぐらいラーメンを食べたい気分になったら、彼のチャンネルを見てテンションを高めてからラーメン屋へ行く。

木下ゆうか

木下ゆうか(チャンネル登録者数 500万人)」

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大食い系YouTuberだとたぶん元祖。チャンネル登録者数も国内でかなり上位。

字幕を見ながら視聴する外国人も多くいるとか。大食いは言語を超えるコンテンツパワーにあふれている。

TVチャンピオン大食い系

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TVチャンピオンの大食い選手権で見る面々もYouTubeに進出している。なぜ大食い動画はつい見てしまうのだろうか。

谷やんのチャンネルは調理もしっかりしているので、見応え十分。

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元芸人系

ガジサック(チャンネル登録者数 67万人)」

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なかやまきんに君(チャンネル登録者数 7万人)」

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ヒロシ(チャンネル登録者数 32万人)」

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ガジサックことキングコング梶原のYouTube進出は昨年そこそこ大きな話題に。

他にも、なかやまきんに君の筋トレチャンネルや、「ヒロシです…」で以前人気だったヒロシのソロキャンプチャンネルなど、特化したテーマを持つ芸人の活躍も今後期待。

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vTuber系

一大ジャンルすぎてここでは語り切れないし、僕もほぼ知らない世界です。

一般的なYouTuberの動画は一切見ないけれど、vTuber動画はめっちゃ見るという人も多く、まったく違ったカルチャーがまた日本から登場したのは素晴らしいです。

顔出し実名文化が強まる最近のインターネットへのカウンターがめちゃんこ効いていて素敵です。

匿名ラジオと月ノ美兎(チャンネル登録者数 30万人)のコラボはめちゃインターネッツでした。aRu子も合わせてよろしくお願いします。

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終わりが見えないので、とりあえず紹介は以上になります。

動画といえばニコニコ動画という時代ももはや懐かしいものになり、YouTubeはかなり一般のものとして定着したのでないでしょうか。

ガラケーの時代から10年近く「これからは動画の時代だ」と言われ続けていましたが、当時の想定とは異なるプレイヤーによって、この世界は成り立ってきたように思います。

今回すでに、ガジェット系・ゲーム実況といったジャンルを抑えられていないですが、今後ますますジャンルは多岐に広がり、把握出来なくなっていくことでしょう。

ネットは今日も広大で素晴らしいものです。

ビットコイン・ブロックチェーン本を10冊ぐらい読んで付け焼き刃の知識を身につけたまとめ

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こんにちは。お仕事一案件分ぐらいのお金でビットコインを買っていて、そのまま塩づけている僕です。

昨今では「ビットコインはもうダメ。俺は値下がりするのわかっていたから、そこそこ利益得てとっくに手放したよ。」みたいな後出し発言がNewsPicksのおじさんコメント欄にも増えてきました。

それに倣うのもダサいなと思ったので、保有してまだ興味が強いうちにちゃんと勉強しておくかと思い、アマゾンで上から順にポチポチと本を買ってみました。Kindle本も含め2万円超えていた気がする。

まとめて2,3日で斜め読みして、ほぼ知らない人から、あまり知らない人にグレードアップしたので、そのまとめをしていこうと思います。

これからまたビットコインは値上がりするの?

知りません✌️

この記事書いている時(2018年11~12月)にゴリゴリ下がってて笑ってます。

よく知らないけれど、あんなに価値が爆上がり爆下がりするものは通貨として安定して使えない以上、価値が安定するように開発側は設計を変えていくと考えるのが自然です。それでも、再度価値が爆上がりすると期待するのはその意向と反しているのでは?とも思います。

とはいえ価値が上がらないと、マイニングする人が安定して参加しないので、マイニングする電気代よりは価値が高くて、金や銀ぐらいの年利が期待できるなら、銀行にお金預けるよりマイニングするっしょ、ぐらいに落ち着くものにデザインしたほうが良いんじゃないのって印象です。

どんな理念の元にビットコインは生まれたのか

99.9%の人が一番気になる大事な話は無事終わったところで、あとは自由に書いていきましょう。

国内で語られるビットコインの話というと、儲かるのかが9.5割、利便性があるのかが0.5割ぐらいで、買う前からこの話題のなり方はちょっとつまらないな、と思っていました。

「ビットコイン投資で億り人だ!」か「ベンチャーでフィンテックでIPOだ!」のどちらかってことですね。

そんな発想からビットコインが生まれるはずもないことだけは、調べなくてもわかります。ではどんな理念の元にビットコインは生まれたのでしょうか?

それを知ることが出来るのが、『デジタル・ゴールド』です。

デジタル・ゴールド──ビットコイン、その知られざる物語

デジタル・ゴールド──ビットコイン、その知られざる物語

ビットコインが生まれる2008年から、社会的認知を得る2013年までの話(実はもうビットコイン10周年)を、まるで映画のように描いてくれている書籍です。

ビットコインの仕組みを一般人が知る必要があるのか問題

実は「ビットコイン入門」みたいな本では、その生い立ちを一切省いているか、せいぜい1ページ書いているだけでまったく知ることができません。なのでその辺りが知りたい人は、この本を読みましょう。

入門書の「ビットコインの仕組みをわかりやすく説明します!」って話を僕らが読む意味って、それほどないのですよね。

インターネットが普及する前に「インターネットはどんな仕組みで動いているのでしょうか?」を読むようなものです。

一般市民からすれば、そんなの知らないけどケーブルを刺せばインターネットが使えるねって話でしかありません。

もちろん概略の把握は必要ですが、技術の話を技術用語を省いて現実の例え話を用いて説明しようとする入門書は、あまり意味がない印象があります。

ビットコインの理念とは何か?

では本題の、ビットコインの背景にある思想についてです。

本書を読む前の僕の予想では、

「暗号技術ギークがブロックチェーンという仕組みの社会実験のためにまずはお金の領域で試そう!とした」
or
「技術のあるリバタリアンが国や金融業界に支配されたお金の仕組みをぶち壊せ!とした」

のどちらかかな?と、うっすら思っていました。(リバタリアン雑にまとめると、反権力的な個人自由主義者)

そしたら、わりと後者の要素が強いじゃん、というのが、作中で紹介された、最初期のビットコインに関するQ&Aの中にあった質問の一つ「ビットコインを使うべき理由は何ですか?」への回答から伺えます。

独裁的な中央銀行の不公正な通貨政策をはじめ、通貨供給を中央集権的権力に握られることから生じるさまざまなリスクから身を守ろう。

ビットコインの通貨供給の拡大には制限がかかっており、しかも金融エリートに独占されることなく、(CPUの性能に応じて)ネットワーク中に均等に分配される。

めちゃめちゃ痛烈に、中央銀行や金融業界の批判をしています。リーマンショックを経た直後ってのも影響しているんだとは思いますけども。YouTubeで人気の都市伝説チャンネル「アシタノワダイ」をめちゃめちゃ信じてる人かな?って日本ならなりますね。

Facebook辺りでこんなことを書いていたら、一発でヤベー奴判定されて「普段は良い人なんだけどね…(苦笑)」と影で言われながらそっとフォローを外されると思うのですが、そんな通貨を我先にと買っていたのは面白い話です。

他にも、作中で「ビットコインっていう、本当にいかしたものがあるんだ。いかにもオタクのリバタリアンが考えそうなアイデアさ」というセリフも出てきて、これは最初期のビットコインを的確に表現した言葉かと思います。

こんな話をすると「怖い」と反応する人も多い気がしますが、テクノロジーには業界に大して破壊あるいは再編を促して、再構築させる力があるのはたしかです。

インターネットというテクノロジーも、メディア業界の支配的な体制を壊したと言うことができますからね。

ブロックチェーンは、近年達成できなかった様々な社会的問題に対して、新しいシステムを組み込むことで(既存の体制を崩してでも)解決を目指すテクノロジーである、と思うと個人的には応援できます。

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『デジタル・ゴールド』印象的なその他ポイント

本書では、他にも印象的な話が数多くあるのですが、多すぎて話がまとまらないのでざっくりといくつか要点だけ紹介を。

■世界最初のビットコイン取引所「Mt.Gox」は、元々マジック・ザ・ギャザリングオンライン(世界を始め、日本でも人気のカードゲーム)取引サービス、「Magic The Gathering Online eXchange」のドメイン使いまわし。

ビットコインの初期の頃は、たびたびマジック・ザ・ギャザリング好きの登場人物が出てきます。

日本にもプレイヤーが多いカードゲームですが、遊戯王やポケモンカードゲームよりもルールの凝った、頭脳ゲーム好きのオタクがやるものだと理解してもらって大きなズレはないと思います。(僕も大好きなゲームなので許して)

アメリカでITというと、シリコンバレーの超絶リア充エリートが多いイメージもありますが、そんな人達が最初に盛り上げていたものではないんだよ(むしろ流行るまで無視していた)、というのが分かるし、ある意味で遊びの延長あったことがわかるエピソードです。

最近では、このままではブロックチェーンはギークの遊び道具にされて終わってしまう、といった批判もあったりしますが、遊びのように熱中することで価値を生んでいる世界だしなぁと思うところです。

■ビットコイン取引を盛んにした闇市場「シルクロード」の最初の商品はマジックマッシュルーム

ビットコインってマネーロンダリングや麻薬取引に使われるんでしょ?という、金融業界のネガティブマーケティングの効果は今もなお残りますが、そういった事実はたしかにあります。

実際に本書でも、ビットコイン黎明期に「シルクロード」というダークウェブ版アマゾンでの決済手段として初めてビットコインを導入した話が、かなり詳しく描写されています。

ダークウェブで麻薬売買だ!というと、僕らの感覚でいうとめちゃめちゃ犯罪組織的な気配ですが、読んでいた印象では、日本でいうDVDやインターネットはエロで普及した!という話と近しい話だったのだなと思われます。

当然、エロと比べたらガチガチの犯罪なので、2013年にシルクロードの管理人はFBIに逮捕されサイトは閉鎖されます。その後管理人はたしか終身刑に。

管理人が、図書館でFBI捜査官に取り囲まれる逮捕劇の話は、これ映画で見るシーンだ!となる熱いシーンです。

■ビットコインとシリコンバレー

最近でこそ、Apple Pay・Google Payなどを始め、国内だとPayPayといったお金に関するサービスがIT業界で話題になりますが、ビットコイン以前そういったサービスは(裏で開発は進めていたにせよ)なりを潜めていました。

本書では、その理由としてPayPalが2001年頃、多く政治家達にマネーロンダリングなどを理由に妨害され続けた歴史を挙げています。(本当に利権のための妨害なのか、消費者保護・犯罪防止のための必要な規制なのかは知らない。)

しかし、ビットコインの盛り上がりを見て、シリコンバレー界隈も2013年前後から絡んでいくことになります。

当初は懐疑的な目線が当然多かったようですが、何人かがビットコインに注目し、それを広めていきました。

その主要な人物の一人である、起業家ウェンセス・カサレスはアルゼンチン出身で、あのアルゼンチンペソのハイパーインフレに苦しんだ幼少期の体験から、ビットコインの魅力に取り付かれたようです。

彼の幼少期の恐れの体験しかり、リバタリアンが持つ権威への反骨心であったり、所々で負の感情が強い原動力になる話が、黎明期の話には見られます。

その負から反転した熱が、シリコンバレーにも届き、PayPalの元代表デービッドマーカスやアメリカの大手VCといった重要人物に届いていくことになります。

ちょっと話はズレますが、ウェンセス・カサレスが最初にビットコインの安全性を調べるために、知り合いの凄腕ハッカー2人に依頼して、全力でハッキングが可能か試してもらった話はなんだか笑いました。「知り合いの凄腕ハッカーに依頼した😎」って一生のうちに一度は言ってみたい。

■ビットコインとウォール街

先ほどのPayPalの話も含め、基本的に金融業界はIT業界が自分達の世界に乗り込んでくることを嫌っているように見えます。

それはIT界隈のセキュリティ的な弱さであるとか法令遵守の甘さなどに起因するのでしょうけど、利権を守るためという理由も多少なりあるのかもしれません。

しかし、そんな彼らがビットコインやその根幹技術であるブロックチェーンに魅力を感じるのはなぜなのでしょうか。

本書はあくまでテック業界の目線でビットコインについて語られるため、その心の内はわかりませんが、終わりの方で、2014年ゴールドマンサックスが直接ビットコイン売買はしないが、研究・活用し、銀行サービスを根本的に見直せないか検討するとカンファレンスで発言したエピソードも収録されています。

(その後、たしか2018年になって、ゴールドマンサックスもビットコイン売買する表明を出している。)

金融業界の基本的な姿勢は、ビットコインは通貨として成り立っていないが、ブロックチェーン技術には可能性がある、というものでそれはこの頃に確立されたのでしょう。

でもそんな彼らも2013年頃まで、ビットコインは麻薬売買だマネーロンダリングに使われるだとボコボコにしていたのに急になぜ認めた…?という気持ちが残ります。

シリコンバレーの人達同様、最初はただ疑っていたけれど、世の中の熱に動かされ、いざ調べてみたら、たしかに技術的な有用性があった、というのが無難な見解です。ただ、それに至る道筋には不思議なタイミングの重なりを感じます。

単純にリーマンショックという金融危機の振り返りを経て、この業界も新しい技術を求めていたところに偶然ハマっただけということもできますけどね。

それにしたってリーマンショックが起きたのが2008年9月で、ビットコインの論文が発表されたのがその直後2008年10月というのは、リーマンショックをきっかけに論文にまとめたにしても、狙ったようなタイミングで構想を膨らませていたのだなぁと思います。

coincheck.blog

■良いお言葉シリーズ

リバタリアンやオタク、あるいはダークウェブのための通貨として当初目立つことが多かったビットコインは、その後にシリコンバレー、ウォール街と違った世界の人たちをも取り込んでいきました。

その流れに対して、本書中では数多くの人のメッセージが引用されますが、ここでもその一部を紹介します。

アメリカの技術情報メディア『ビジネスインサイダー』の引用

ビットコイン最大の魅力は、狂信的な陰謀論者から、明敏な現実主義者、筋金入りの懐疑論者まで、あらゆる人を夢中にさせる力を秘めているところだ。

投資家ジェレミー・リューの引用

結局のところ、過激なリバタリアンの市場はそれほど大きくなかった。取引コストが無料あるいは劇的に低く、追加機能をプログラミング可能な通貨となれば、市場規模は世界中全員である。

アンドリーセン(Netscape開発者)の引用

ビットコインはリバタリアンのおとぎ話でも、シリコンバレーお得意の過大広告でもない。インターネット時代の金融システムはどのように機能しうるか。機能すべきか。ゼロから見直す様々な機会を与えてくれる。

しかも、より有効的な、個人にとっても企業にとっても有効なシステムを構築するための触媒となる。

さすがインターネット黎明期にブラウザのシェア9割を握ったネットスケープを作った人のお言葉は一段と輝きます。

ビットコインは正体不明の人物によって突如作られた、とメディア的には報じられることが多いかもしれません。

でも技術的な目線で言えば、その根幹技術は世界中何千もの研究者達により40年近くの積み上げられてきた暗号学の成果です。その技術を活用した暗号通貨への取り組みも、たしか20年前にはビットコインとは別の形で始まっていたと記憶しています。

そういったR&Dの成果が、多くの人の熱量であるとか時代性と偶然にも噛み合ったのが今現在です。まだまだ引き続き、研究開発は必要ですけども。

そんなあくまでこれからの技術に対して、「もう投資対象してダメだからオワコン」みたいな言い方は一面的だなぁと思うものです。

もちろん保有している一個人としては、値上がりするのかどうかは大事な話ですけどね。笑

■2013年頃、海外のビットコインに対する反応は「面白い」or「馬鹿げている」のどちらの中、日本では「怖い」

世界最初のビットコイン取引所Mt.Goxも拠点が東京に置かれていたりと、本書の話に日本人は登場しないけれど、たびたび日本が舞台になります。

その中で、日本の一般女性にビットコインについてさらっと説明をするシーンが出てくるのですが、その時の反応が「なにそれ、よくわからない。怖い。」といったものでした。

人工知能の話も近いのかもしれませんが、この「怖い」って反応は何に根付いているのだろうか、というはここ数年たびたび考えます。

生物的に未知のものに恐怖心を覚えるのは正しい気もしつつ、怖いという反応は日本でしか聞かない、という話をされると本能的なものとはまた違った要因があるようにも思います。

しかも怖いと言っていた数年後に儲かるという話を聞いたら、街中たくさんの人がビットコインの話をしているという。怖かったんじゃないのか(笑) 技術的によくわからないってベースは変わっていないでしょうしね。

この思考はいくつかの要因が重なった結果でしょうけれど、最近思うのはテクノロジーに対する多くの日本人の「怖い」は、それだけ日本が今現在恵まれているからなのかなとも思います。

テクノロジーの話というのは、基本的に恵まれない人のボトムアップを図る形で始まることが多いです。◯◯をできない人あるいは集団にテクノロジーの下駄を履かせて、今までより簡単にそれをできるようにするって話です。

インターネットの力で知識量の乏しい人が検索すれば簡単に知識を得られるようになったのと同様に、ビットコインの力で安定した通貨を持たない国の人達がそれを得られるようになるかもしれません。

その時、円という安定した通貨を持ちつつも国際競争力の弱くなった僕達は、通貨の優位性も失うと言うこともできます。

つまり、「なにそれ(技術的に何言っているか)よくわからない。怖い。」でなく「なにそれ(私はそんな悩み)よくわからない。怖い。」という面もあるのではないのかな、と。

世界的な視野で見たときに、「テクノロジーで世界が平等になる」とは、偏差値50以上生活をしている人にとっては、自分のパイが失われるイメージがあるのかもしれません。

社会全体の幸福の話をする時、それが個人の幸福に結びつくかどうかがイメージできることはとても重要です。

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2015年以降のポイント。イーサリアムの登場

本一冊について話すだけでかなり文字数を使ったので、もう少しざくざくスピードを上げていきましょう。

ここまで話をした『デジタル・ゴールド』は主に2008〜2013年までの話です。なのでそこから先、約5年分の歴史がまだあります。

『デジタル・ゴールド』はめちゃめちゃ分厚い本なので、次に紹介する本はイラストも多いめちゃめちゃ薄い本にしておきます。

未来IT図解 これからのブロックチェーンビジネス

未来IT図解 これからのブロックチェーンビジネス

  • 作者: 森川夢佑斗
  • 出版社/メーカー: エムディエヌコーポレーション
  • 発売日: 2018/10/30
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)
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2013年以降、一番大きな話は「イーサリアム」の登場でしょう。イーサリアムは、ブロックチェーン技術を利用した、ビットコインとは別の暗号通貨です。現在では、ビットコインに次ぐ時価総額を誇ります。

「ビットコインの技術はお金だけでなく、別の分野にも応用できてそれは世界を変えるんだ!」みたいな話を聞くことがあるかもしれませんが、その走りがイーサリアムだと思って差し支えないと思います。

イーサリアムは2013年に考案され、2015年に開始されます。その発端は「ビットコインに強力なスクリプト言語を組み込むべき!」という主張が、ビットコイン開発コミュニティで受け容れられなかったことです。

ビットコインをもっと応用が利くように改良しよう!と提案したけれど、受け入れられなかったから、じゃあ自分達で(根幹技術は同じで汎用性がある暗号通貨を)1から別に作るわって話ですね。

ブロックチェーンは、分散型のデータベースです。ビットコインはそのデータベースにお金の帳簿をつけます。

でも別にやろうと思えば、データベースにはお金以外の情報も書き込めます。それであれば、あらゆる目的のために柔軟に使えるブロックチェーンを設計すれば良いじゃないか!と思うのは当然だったのかもしれません。

ただ2013年時点では、というか今でもビットコインが解決するべき課題は数多くある中で、それを解決するよりも先にさらに機能を増やし、ブロックチェーンの利用量を増やそうとするのは、「非常に面白いアイデアだ。でもまだそれは時期尚早だね。」(知らないけどたぶんこんなやり取りをしたんだと思う)と反応されるのもまた当然でしょう。

実際、ビットコインもつい最近のアップデートでイーサリアム同様の拡張性を組み込み始めています。

で、ビットコインに拡張性を持たせるとどんな可能性があるのか、について書かれているのが本書です。

日本の若いブロックチェーン系ベンチャー代表が書かれている本で、薄くて図解も多い、とてもわかりやすい仕上がりになっています。

ただベンチャーという立場の都合、きらびやかな未来を描くことがある種一つの使命なので、それなりにポジショントークがあることを前提とした上で読むことをオススメします。

そしてイーサリアムを表す際によく言われるのは、インターネットがメディアから権力を奪い、ビットコインが政府や金融機関から権力を奪うなら、イーサリアムは企業から権力を奪う、という言葉です。

奪う、というと大げさですが、ビットコインが金融システムを見直すきっかけになるのと同様、他の業界でもブロックチェーン技術でその根幹のシステムを見直すきっかけになる(と良いね)。そのための機能をイーサリアムは持ち合わせているよ、というかんじです。

企業の存在意義を「取引コストを効率化するため」とした時、インターネットでそのコストが下げたからこそ、企業に所属することなく働く人が今増えています。

そのコストをブロックチェーンでさらに下げることが出来るのであれば、企業という仕組みが無くとも回る業界があるのではないか?という考え方です。

そんなイーサリアムはそのコミュニティ内では、ビットコインに拡張性を持たせた第二世代目などと言われますが、すでに第三世代型も登場しています。

その中で、暗号通貨の課題としてよくあげられる、激しい相場変動・使い勝手の悪さ・スケーラビリティ問題・ファイナリティ問題などについても、今こんなアプローチで解決を試みているんだ!という話も並んでいます。

問題があるからビットコインはダメだ!という話も、どんな課題も技術者が挑めば解決できる!という話も、どちらも極端な意見なので、よく相手のポジションを見てその意見を聞いたほうがよいです。

ただ最近、マイナスな意見の方がビットコイン周辺に対して多そうなので、こんな未来の希望あふれる本を読むと、バランスが取れるのではないでしょうか。

ブロックチェーンはインターネットを進化させるのか

さらに、ブロックチェーンによって未来が良くなるとしたら、どんな世界が待っているかについて一番語られているのは、こちらの本です。技術的な解説はなく社会の変化予想をする、ある意味SF小説。

ブロックチェーン・レボリューション ――ビットコインを支える技術はどのようにビジネスと経済、そして世界を変えるのか

ブロックチェーン・レボリューション ――ビットコインを支える技術はどのようにビジネスと経済、そして世界を変えるのか

 

現在のインターネットの限界は、セキュリティの弱さと特定の組織へ情報が独占されることに多くが起因します。本書は、ブロックチェーンはその鎖を解き放ち、こんな輝かしい未来を作るぜ!と語り、その未来を作る上での社会的な障壁や困難さにも冷静に考察する、2016年末までのブロックチェーンに関する総括本です。

IT界隈にいる人からすると、電子国家として有名なエストニアの話などは今さら感がありますが、まだ一般的な話ではないと思うので、この本で一回読んでおくのは良いことかなと思います。

(エストニアの話だけなら、最近出版された『ブロックチェーン、AIで先を行くエストニアで見つけた つまらなくない未来』もオススメ)

簡単な概要だけ説明すると、エストニアは1991年に旧ソ連から独立したのち、超絶IT活用国としてブランディングを進め発展しています。

そこでは簡単な電子納税やネット選挙はもちろん、日本のマイナンバーとは違った僕らの思い描く本来的最強のマイナンバー的な仕組み(すべての役所手続きがカード一枚で完結し、しかも電子マネー決済なんかもそれに紐付いてて超便利!みたいな。)が導入されています。

その技術の土台を支えるのが、ブロックチェーンと同様の仕組みであり、それを応用すれば今や死語となりつつあるIoTだって、当初描いた本当に世界を変えるツールとすることが出来るよね!といった、ぶっ飛び気味な話がガンガン書かれている本です。良い。

ーーー✂ーーー

「お金」「価値」とは何か

ビットコイン・ブロックチェーンの話として出てくるのが、ここまで書いた、技術的な話や未来をどう変えるのかというのが一つです。

そして、それとは別のベクトルにあるのが、「お金」「価値」とは何か、という話です。

通貨の価値はどこから生まれ、何に担保されているのか、というのは経済の話を勉強したことのない僕らからすると、とても摩訶不思議なものです。

多くの入門書もビットコインが「通貨」として成り立つのかという問いかけは出しても、わりとうやむやに終わります。

軽くググっても、経済の専門家を名乗る人が「ビットコインは貨幣の3つの機能、価値の尺度・交換の手段・価値の保存、を満たしていないからダメだ。」と言い、それに対して賛成派は「いやいや、その機能をビットコインは満たしているよ。」と反論する、というループした議論をしています。

結局ニュースサイトやブログみたいな低レイヤーの場所では、お互い自分の意見に都合の良い文献を引用しているだけなんだな、というのがわかるだけだったりします。

ただ一応、「需要と供給があるものを価値の元とする」「国家といった『中央』がその価値を担保する」といった辺りが論点なんだな、というのがふんわりとわかってきます。

よくビットコインは「金や銀」を需要と供給を生むモデルとしていて、それをデジタル上で再現し、通貨の発行上限を設けることで価値を生んでいると聞きます。でも実はイーサリアムやその他暗号通貨がそれとは別のモデルを導入しているのが、また話がややこしいところです。

その辺りの話すらまとまっている本があまり見当たらなかったのですが、個人的に一番刺さる解説をしていたのが入門書でなく、技術本だったのがなんとも悲しいところでした。

ブロックチェーンアプリケーション開発の教科書

ブロックチェーンアプリケーション開発の教科書

 

内容の多くは、実際にイーサリアム上でアプリケーション開発をする解説書なのですが、前半後半にビットコイン・ブロックチェーンについての解説も多く盛り込まれており、Amazonレビューでもその部分を評価されている方がいますね。

主要な暗号通貨を以下のように分類していたりするのがわかりやすかったです。

金や銀など、貴金属を模倣するのがビットコイン

  • 発行上限 ○あり
  • 中央コントロール ×なし

塩や米など、必需品を模倣するのがイーサリアム

  • 発行上限 ×なし
  • 中央コントロール ×なし

紙幣といった、法定通貨を模倣するのがリップル

  • 発行上限 ○あり
  • 中央コントロール ○あり

世の中的に、入門書で「ビットコイン以外の暗号通貨もある」って話になった時点で、それはマニアック過ぎて無理です!と編集ストップが入るのもわかります。

でも、ビットコインのコピー版通貨があるんだよーってレベルではない違いがあるため、その辺りもまとまった情報が一般的になると良いなと思いつつ、進化スピードが早い今それを書籍という媒体でやるのは中々に厳しそうです。

また、本書の著者のプロフィールを見ると、DMM社のエヴァンジェリストやテックリードの方々のようで、結局のところ、技術的ベースがある人か、経済学的ベースがある人でないとこんな本来的説明をするのは無理だなと思うのでした。

色々と本を読んでから、あれってなんだったっけと思いググると出てくる仮想通貨ブロガーみたいな人達の記事内容が適当すぎてヤバイ。

中央管理は必要なのか

ビットコイン否定派のざっくりとした意見は、下記のようなものだと思います。たぶん。

「暗号通貨が、需要があるモノをデジタルで模倣したところで、世界中全員は実体の無いものに価値を置かない。

そして何より、国や機関といった中央の信用や価値管理がないものは通貨になり得ない。今は金融危機などの影響で『中央』への信用が弱まりビットコインが台頭したが、それはあくまで一時的なものであり結局中央は必要である。」

ビットコインは価値の元を「金や銀」でデジタルに再現しているって話を先ほどチラッと書きましたが、もう一点出てくるのがこの『中央』の信用や管理という話です。

僕らは、国だとか会社だとか中央ありきのシステムの中でしかほぼ生活していないため、なんとなーく中央がないものは機能しえないと言われると納得する節があります。

でも金融の世界の、そういった『中央』の役割について疑問を投げかけるのがこの本です。

中央銀行が終わる日: ビットコインと通貨の未来 (新潮選書)

中央銀行が終わる日: ビットコインと通貨の未来 (新潮選書)

 

著者の岩村氏は、東大の経済学部卒業の後に日本銀行に勤めたエリートながら、元々P2P型の暗号通貨を支持していた変わり者(?)で、ビットコイン出始めの頃から積極的に意見を出していたことから、ビットコインの開発者なのでは?と疑われていたほどの方です。

ただ基本的に、暗号通貨全般にはずっと期待をしているけれど、ビットコインの仕組みは既存技術を組み合わせただけのものであり、それほどイケてないというメッセージを終始一貫して発しています。

それなのに、経済の専門家もビットコインの可能性を語っているぞ!という微妙な引用のされ方をすることも多いので、一冊か二冊とちゃんとご本人の本を読んだ方が良いでしょう。

本書を斜め読みしただけの、経済の知識が高校生以下の僕が内容について語るのもアレですが、ざっくり書くと以下のような内容だった気がします。

ーーーー

中央銀行が確立されたのは19世紀半ば。当初は金銀などと紙幣の兌換を保証する機関として生まれた。その後、紙幣と金銀の総量をコントロールするために、金利を導入。それが結果として、景気対策をする役割に変化していった。

ただ、その中央銀行の金融政策は、景気が好循環していないと機能しないのかもしれない。それはまだ歴史上、機能するともしないとも証明されていない。けれど、失われた20年の結果を見ると怪しい。

たとえ金融政策によってデフレ脱却をしようが、格差の広がった現代において、それだけでは社会全体は豊かにならないのかもしれない。

中央銀行による景気対策というのは、19世紀特有の格差が少なく、世界全体が成長していることを前提としたモデルであった可能性がある。

それを解決する新しいモデルを作ることを日銀が怠けているだけならまだ良い。でも、怠けているのではなく、本当に次の一手がない気配がある。

そんな中、ビットコインの仮想空間がその解決となるヒントを秘めているのだ、みたいな話。

ーーーー

通貨が通貨たるには、中央管理が必須であるとする経済側の人が多い中、中央銀行はせいぜい100年に満たない機関であり、その機能は経済成長前提の限定的なものであった、という話は中々にインパクトがあります。

「既存の中央が機能しなくなる=中央が不要である」ではないところに注意は必要ですが、そもそも中央がなぜ誕生し、そこにはどんな機能が備わっているのかをまず把握しなければ、非中央の話を始めることはできません。

非中央は成り立つのか

IT界隈の人達からすると、ビットコインというのはブロックチェーン技術上の一つのアプリに過ぎず、お金がどうなるかも当然大事ではあるけれど、それ以上に「非中央」という概念の方を大きく感じているように思います。(若干主語を大きくしてしまったけれど、少なくとも僕はそう)

それは、リバタリアンや陰謀論者のように、国や企業といった「中央」は、あくどいことをして、国民のお金を搾取しているに違いない!といった意見とはまた異なります。

ただ単に、資本主義といったルールに則った会社運営ゲームをしていれば、GAFAのような振る舞いするのが当然だよなー。でも今後、技術が世の中に与える影響の拡大を考えると、このルールのままなのマズいのでは?というものです。

中央集権の話としてよく出てくるのは、Apple StoreやGoogle Playストアの話です。

彼らアプリストアという中央のおかげで、決済システムや悪意のあるアプリを審査で弾くというインフラが整っていて、僕らは便利に簡単にアプリを使うことができます。

でもアプリ開発会社は、売上の30%がストアを管理する外資に常に徴収されることになります。今後日本でどれだけの良いアプリを生む会社が出てきたとしても。

これがただスマホゲームの費用を払っているうちであれば、別に良いんじゃない?となるかもしれません。

けど仮に、今後人工知能ソフトマーケットみたいなものをAppleやGoogleが作ったとして、生活に関わることはすべてそのAIサービスプラットフォームがカバーし、常にその売上の一部が特定の海外企業に流れ続けるとしたら、日本は結構な技術属国になるなと思わされます。

そうなる前に、国が大手技術企業に規制を入れるはずだ!とか中国のようにブロッキングすれば良い!という説も出てきますが、それはそれで技術サイドからするとイケていない対応だな、と感じるところです。

それよりも、中央という管理者不在でも機能するプラットフォームが存在しうるのであれば、それが理想だよね、というのが「非中央」的な考えです。管理人不在でも成り立つApple Storeがある良いねって話ですね。

中央」でなく「中央」です。

暗号通貨だって、技術的にイケていて、かつ資本力のあり信用できる中央が存在するコインを一番信用できる!と言うのであれば、アップルコイン・Googleコインみたいなものが生まれて、彼らが国家を超えたお金の統率者になるシナリオだってありうるわけです。

それで国内のお金の流通情報がすべて海外に握られるとしたら、それはちょっとなーと。

ただ当然、完全にすべてを非中央集権に!というのは、かなりの理想論者というか原理主義者というかんじで、そんな理想は持ちつつも、検討の結果中央が必要ならそりゃ置くよね、とも思います。

外資IT企業の支配を恐れるといいつつ、高いお給料をもらえて気持ちよく働けるなら、NTTよりも外資企業に勤めるわけですしね。

理想論が過ぎるとは思うけれど、現実を見つつも理想論は大切なわけです。理想を現実にするのが技術ですから。

www.youtube.com

(Apple社が反中央なメッセージを発していた時代の動画)

おわりに。社会基盤としての技術のあり方

忘れがちというか多くの人が知らなそうな話として、ビットコインもイーサリアムも、オープンソースで有志により開発されている、というポイントがあります。

一般にはもしかしたら、ビットコインは株式会社ビットコインみたいな法人があって、所属プログラマーが作ってると無意識に思っている人多いかもしれません。しかし、そうではないのです。

ビットコインやイーサリアムといった暗号通貨の理念に共感した、プログラマー達が集って当然給料などゼロで日々開発が進めています。Googleの一部社員も20%ルール(勤務時間の一部で、本業とは別のプロジェクトに取り組む制度)の中で、ビットコイン周辺の開発に尽力したことが『デジタル・ゴールド』にも収録されています。

組織や国の垣根を越えて、理想のために開発をしているわけです。

似た対象として、あのWikipediaも有志の執筆者達が集まって、巨大なインターネット辞典を作っています。それと同様、多くの暗号通貨もWikipediaのプログラマー版のように作られているわけです。

それをボランティアのように解釈する人も多いかもしれません。でもボランティアは母体が完全に別にあり、その母体はあくまで営利目的なことが多いです。

一方、オープンソースはそれに比べると、自身もその活動を通して母体の一部になっていくものであり、営利よりも世の中の技術的発展を目指すものなので、また違った感覚です。

世界中のサーバーを支えるOSであるLinuxも1990年代からオープンソースで開発された技術であり、本当に世界に必要な技術は中央のしがらみから離れたコミュニティで作る方が自然、みたいな技術の世界は数十年前からすでにあるのです。(他のOSSとビットコインを単純に同列に扱うのはいささか強引ではありますが。)

そんな領域の技術に対して、便利かどうかの話をするのならともかく、儲かる儲からないの話しかしないのは不思議だなーと思うのでした。

それよりも、みんなで未来技術の話をしていこう。ということで、もし気になる本があれば、年末年始の暇な時間にでもぜひ。

ちょっと早めな2018年振り返り。言語と哲学と占いと。

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ロスタイムがちょっとあるけれど、平成最後な一年でしたね。みなさまどんな一年でしたでしょうか。

僕にとって今年は新しい言語を学ぶ年でした。

それは英語や中国語って意味ではなく、哲学と占いみたいな本をやけに読んでいました。モーニングのコーヒーを飲みながら、ぶ厚い本を読んでいたら、一年が終わったような感覚です。(おかげで生活習慣が整うという副産物が。)

言語は武器

仕事柄、一応プログラミング屋さんでもあるので、「プログラミング言語」がわかりやすく武器だったり商品という感覚は常々感じています。

この界隈では、「一年に一つは新しいプログラミング言語に触れることが良いプログラマーであるために必要なことだ。」と半ば常識のように言われていたりします。

そんなわけで、僕は純粋なプログラマーで無いながらも、古い武器を捨てるとは、すなわち新しい言語を学ぶことだと思っています。

そして言語とは、必ずしも外国語だけでもなく、プログラミング言語だけでもないとも思っています。数学も言語だし、哲学も言語だし、デザインも言語だし、極端に言えば格闘技だって言葉を交えない言語かもしれません。

人は言語によって思考するので、使える言語は増やした方が良いです。

よく理系は理屈っぽいなんてよく言われますが、そうでもなければプログラムなんて理屈っぽい言語は書けないんですよね。

プログラミング言語を学べば、その理屈っぽい体系に思考も自然と引っ張られます。言語を学ぶとは、その言語の思考方法も同時に学ぶのと同様だと思うのです。

一方で、いわゆるビジネス書みたいなものは、新しく使える言語を増やすものでなく、今すでに使える言語の範疇で、知らないことをわかりやすく解釈するという要素が強いです。

仮に「5分でわかるAI」みたい本があるとしましょう。それを読むことで本当に研究者と同じ知識が得られないのは自明のことです。方便として、とりあえずわかったつもりにさせてくれるものでしょう。

それはそれで、概略を把握したり、おおまかな方向性を示してくれるものとして必要ですが、自身の思考体系に影響を与えてくれることはほぼないと言えます。

そんなわけで古い思考のフレームだけに縛られず、新しい思考のフレームを得るためには、ガチめに新しい言語を学ぶって良いよねって話でした。

哲学という言語

プログラムも哲学も、一文字一行に膨大な意味を圧縮するという点では近いのかなぁと思っている節があります。

『ニーチェの「神は死んだ」とか捉え方が人によって全然違うじゃん。場合によっては180°意味が変わってしまうし、方向性が同じでも理解度の深さたぶん大違いでしょ。しかも多神教の人だと、文化的背景で捉え方に影響ありまくるやん。』とか思うわけです。

そんな中、書籍やセミナーみたいな場で、偉い人がさも全部わかってますよ、みたいな顔をして、哲学者の言葉を引用してきて、なんかわからないけど「ほほーなるほど(?)」ってされるのなんだかズルいですよね。

「人生には哲学が必要だ」とか、何か言っているようで何も言っていないのでは?ってなるし。

今から勉強しても、大学で哲学を専攻していたような方には敵うとも思えないですし、せいぜいわからないことがわかった、となる程度なのは目に見えています。

でもせめて、他の人がどれぐらいの深さで「哲学」と言っているのかがわかるようになると良いなぁなんて思いながら、本をぱらぱらと読んでいるしだいです。

世の中、わかっているようでわかっていないことの方が多いですしね。

占いという言語

占いは「多様性」をやけに語る現代にわりとマッチしている気がしています。

【ざっくり占いの世界観】
世の中は、アリストテレスの時代から言われる火地風水の四元素で構築されていて、その均等で世界は成り立つ。ただ均等というのは、数百年単位の長いスパンにおいてのもので、時代の瞬間瞬間では偏りがある。

いまの時代はインターネットに象徴される風的な偏りがあるけれど、だからこそ、その反対にある「感情」という水的な、炎上といった問題が起きる。

そして時代性と同様に、人もそれぞれどれかの元素に偏っていて、それを世代間や性格と呼び、そこから天職や理想の相手みたいなものを逆算しようとする。

誰もが、たった一つの理想像を正解として、全員がそれを目指すべき時代『ではない』ことは、だいたいみんなわかっている。

でも、正解が人それぞれ完全に違うと探すのが大変なので、何パターンかのうちから選べる正解が欲しい。自分にあったファッションを選ぶように。

占いで言えば、その方向はざっくり言えば4つに分かれているし、もう少し厳密にすれば12種類ある。さらに人は、その中でただ一つを選ぶ訳でなく色んな元素がブレンドされて誕生する。

だから仕事ではゴリゴリに攻めるけれど、家庭では物静か、みたいな人もそれは矛盾しているのでなく、ただそんなブレンドされた性質を持っているだけということ。
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といったのが、巷での占いの考え方だと思っているのですが、需要がある世界観だよなぁってかんじです。

目の前の問題解決には向いていないですが、自然と人生の到着点を考える設計になっているのが良いと思っています。結局その後は、目の前の現実がんば!ってなるんですけどね。

ただ現実において、仕事で成功したり、良い結婚相手に恵まれたいなら、占いを見ている前に努力しろよ!というド正論の通りに動けないのが、人間の面白いところです。

ここ最近「行動することが大事!」なんてメッセージの本も増えていますが、行動するための動機付けというか、良い意味での言い訳が欲しいのが人間です。

そこで「誰々さんが行動が大事と言っていたから」というのはきっかけぐらいにはなりますが、長続きする動機にはなりません。

最終的には自身で、時代や自分の最大スペックを見据えて、そこに自分をフィットさせていくような行程が必要です。

天然でそれができる人もいるのですが、できない人にとって占いだとかそれに準じる道具があるのは、割と良いことなのかもしれません。そのためだけの道具ではないにせよ。

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あ、そんなこんなで占いサイト作り中です。

アストロデータベース

中身の作り込みもそうなんですが、エンタメ性が必要なのがネットなので、そこまでまったく手が回っていないですね。

今年話題になったm-garmさんの開発日記が、中身とエンタメ性をどう整えていったかの記事が参考になって良いです。

note.mu

来年には形になると良いなぁと思っていますが、本人はゲームの攻略サイト作ってるぐらいの気分なので、そのように。

それではみなさま良いお年を。

占星術の話とか、これからの天王星・牡牛座時代(2018~2025年)の話とか。

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ここ数年、IT業界の人間のくせに西洋占星術というものをかじってまして、最近この界隈では天王星牡牛座の時代に切り替わったぞーなんて話題で持ちきりでした。普通の人からすれば「???」ってかんじですね。

すごいざっくりいうと、占星術的に見ると「流行・革新・テクノロジー」といった社会の変革が起きる分野が切り替わったぞ、という話です。これからの時代の変化のターニングポイントが、占いなんてもので知れるかはさておき、仮にわかるのではあれば楽しそうな話ですね。

今回はその話を軸にしながら、僕がなぜ占星術というオカルティックなものに触れているのかという話をしていければと思います。

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占いってどうなのよって話

まず前提として、占いというのが「当たるのか当たらないのか」「信じるべきか信じないべきか」と聞かれると、そりゃ信じないでしょとごく普通に答えるのが僕のスタンスです。未来ってそういうものではありません。

とはいえ、占い=オカルトでありこんなもの一切信じるべきではない!というほどの否定をしているわけではありません。宿命論的な未来予知としてのは占いは不要ですが、今もなお人に役立つ智恵です。

言わばおばあちゃんの知恵袋みたいなものだと思っています。2代3代前どころか、数千年単位前のご先祖様の智恵なので、おばあちゃんどころじゃないですけどね。

西洋占星術の起源は、紀元前2千年紀のバビロニア時代から始まり、その後約2000年前の古代ギリシャの世界観や哲学を、体系付けたものがベースとされます。その後も時代の中で浮き沈みを繰り返し、中世の頃も印刷革命の力を借り、盛り上がりを見せたりしながら今に至ります。

言うならば、錬金術と似た立場のものであり、当時の最先端技術であり、現在の擬似科学です。地動説どころか天動説なんて概念すら無かった時代からのものです。

なので、それで未来予知などが出来るとはもちろん思っていませんが、同時に「中国4000年の歴史」的なロマンであったり、世の流れ・リズムを読むために古代の知識人達が作り上げた体系として見ると面白いなぁと思うのです。

それこそあのニュートンも、一時熱心に占星術であったり錬金術を深く研究していたと言います。もちろんニュートンが研究してたんだから信じるべき!なんて事は言いませんし、彼の研究した天文学によって占星術は科学の立場から離れていったわけです。

ニュートンは非科学的な時代を科学的な時代にスイッチさせた大きな人物でありながら、一方で彼はそれを古代の知識の再発見に過ぎないと語るのは、非常に面白く感じるポイントです。

現代の占星術

そんな中、現代の占星術というと、20世紀ごろのスピリチュアルブームを元に再度盛り上がったものであり、そんな古き硬派なものではありません。

女性誌でよく目にする通り、占い=自己診断・恋愛診断みたいなところもあり、もう少し広く言うなら「癒し」というのが現代の占星術の大きな役割なのかと思います。セラピー・心理学といった学問と組み合わせて語る方も多いですしね。

人の性格というのは大きく分けると12通りあって、それぞれ励まし方・勇気づけ方が違う、さらにそれは時代背景に応じて変化する、と言われればまぁそんなもんだろうな、と納得するところです。

最近話題の「しいたけ占い」もそんな側面が強いと思っています。良いですよね、しいたけさん。

voguegirl.jp

占いが未来予知ツールでなくなった現代において、癒しというのは一つの使い道として良いのではないでしょうか。占星術は世の中全体の流れを読むと同時に、個人の流れも読むものでもあり、時代の中で全体と個人のどちらを読むことに比重を傾けるのか、というのはただの選択に過ぎません。

でも僕はそんな個人への癒しとしての占星術よりも、円環する星の流れを組み合わせて、時代の流れ・パターンを読む先人の知恵としての占星術を好いています。昔のように、戦争や航海の機を読むことにまで使うのかというとまた別ですけどね。

ただ今でも経営者や政治家が占い師のお世話になることがあるというのは、そんな過去の叡智の力を借りる願掛けなのかもしれません。

非科学的な思考の必要性

また、占いが好きでない方の意見としてよくあるのが「どうとでも捉えられる言い方をしていてズルい。ハッキリ言って欲しい。」みたいなことです。

実際たしかにそんな面はあります。詩的というか哲学ぶったな言い回しで煙に巻かれるように感じる人も多いのかもしれません。

ただ先に書いたとおり、占星術は当たる当たらないや宿命論的な未来予知をするものだとは僕は思っておらず、逆にどうとでも捉えられる内容であった方が良いのかな、と思っています。

世の中意外と、どうとでも捉えられる物事って少ないです。「正解か不正解か」「正しいか正しくないか」「勝ちか負けか」「善か悪か」「0か1か」といった事の方が世の中には多くあります。

そんな「0 or 1」の思考を僕は「科学的な思考」と勝手に呼んでいるのですが、その恩恵で発展してきたのが現代であり、その頭打ちにあるのもまた現代だと思っています。

例えば、新しいアイデアを出すというのは、既存のフレームでは不正解だったことの中に正解を見い出すという事です。それは0であり1でもあることを考える必要があります。

またいわゆる炎上というのも、0か1をだけを判断基準にする人が増えたからこその現象だと思います。不倫を善か悪かどちらか選べと言われたら、悪と答えるしかないわけで。

というわけで今の世になんとなくある閉塞感から抜けるには、「0 or 1」の科学的思考だけでなく、「0 and 1」の非科学的な思考もある程度必要だと思うのです。

それは必ずしも占星術である必要はなく、例えばアート・芸術といった分野に触れるというのも近しいことなのかもしれません。アートに対して、「どうとでも捉えられる絵を描くのはズルい。何を主張したいのはハッキリして欲しい。」とは言いませんよね。笑

アートであれ、占星術であれ、そんなハッキリとしない抽象度の高い物事に触れるというのは意外と重要なことです。

 

めちゃ長い前置きここまで。笑

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天王星が象徴する、社会の改革

長々書いていますが、結局指針を考えるのは自分自身であって、占星術はそれを考えるきっかけであれば良いんじゃない?と雑なまとめをしたところで、本題に入っていければと思います。

改めて最初の話に戻ると、天王星は占星術の中では「改革・変化・テクノロジー」な物事を司る惑星とされています。

そんな天王星の公転周期は84年なので、各12星座を約7年置きに移動していくことになります。

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12星座はそれぞれテーマをもっており、天王星が滞在する間、世の中でその星座が持つテーマの改革が起きてくる、というわけです。

12星座それぞれの持つテーマというのは、一つの連なるストーリーになっています。人はまず働く・働いたらお金が入る・お金が入ったら教育にお金を使う、みたいな流れです。

なので星を見たら未来が予想できるぜ!というよりは、風が吹いたら桶屋が儲かる、といった話を様々な分野に適応して話せるよう、シンボリックに表現しているのが占星術だと認識してもらえれば差し支えないかと思います。

で、その天王星は2011~2018年までは牡羊座に滞在し、2018~2025年までは牡牛座に滞在します。ではそれでの星座はどのような社会的テーマを持っているのでしょうか。順を追って話していきます。先にまとめて目次をどうぞ。

◆天王星・牡羊座時代(2011~2018年)

  • 集団から個人へ
  • リスタート
  • 働き方

◆天王星・牡牛座時代(2018~2025年)

  • 自分らしさを深める
  • お金 / 富
  • 身体 / 五感
  • 物質 / マテリアル
  • 芸術 / 美意識

天王星・牡羊座時代の振り返り(2011~2018年)

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牡羊座は12星座の1つ目の星座です。なので、新たにスタートする・チャレンジする、というのが基本的なテーマです。別の言い方をすれば、世の中の改革は2011年で一度一周を終えたとも言えます。

過去84年の中で、我々が作ってきたものを改めて見つめなおして、不要なものは捨てて新たにリビルドしていく時代が2011年から始まっていた、ということです。

占星術の話抜きにしても、古い社会構造の限界を各所で自然と感じていたのではないでしょうか。2011年まではそれを仕方ないとごまかしていたけれど、そうも言ってられなくなってきて、とりあえず手をつけられる場所から作り直し始めたのがこの7年間だったのです。

ではその要素を3つ分けて、細々説明していきます。

集団から個人へ

12星座をおおざっぱな分類する方法というのはいくつかあるのですが、その一つに個人と集団という2分割があります。12星座前半の牡羊座から乙女座までが個人、後半の天秤座から魚座までが社会を象徴するということです。

その括りでいうと、この社会はここ40年ほど個人でなく社会をどう進化させていくかを考えていた、という話です。どう組織を作るか、仕組化するかという部分に変容を持たしていたのですが、それはもうひと段落。

社会を重視する中で、保留していた「個人」の変革にまた手をつけ始めた時代だったのです。

実際、個人が活躍する時代だとか、フリーランスだとか、そんな話がよく出ていました。ここで始まった話はまた40年ほど続き、その中で磨いた個人というのもまた集団化していく話をまた40年後に始めるのです。

リスタート

最初に似たような話を書きましたが、やはりリスタートというのが牡羊座の時代において大きなテーマです。それは個人としてなにかをやり直すというよりは、社会全体がリスタートをするという意味合いです。

日本という国もリスタートしつつ(良いスタートダッシュが切れたのかはわからないけれど)、テクノロジーの分野でもAIという研究テーマが改めて見直され進化を始めています。

ムーアの法則というCPUの進化の法則も陰りを見せ、ジョブズも2011年に死去し、これまでの技術の延長では行き詰まりが感じられていたけれど、牡羊座の時代が終わる2018年にはまだまだテクノロジーはやることがあるな、という時代の雰囲気に不思議となりましたね。

AI技術だロケット技術だというのは、急に目新しく出てきたわけではなく、研究が止まっていたものが再始動したように感じます。まさにリスタート。

働き方

牡羊座のエネルギッシュさ、勝負に勝ちたいという熱血さからは「働き方」という言葉も連想されます。

働き方革命というワードを繰り返し見ましたが、これもまた天王星・牡羊座時代らしい出来事であったように思います。電通など大手代理店はまさにエネルギッシュに勝負に勝つことを是としてきましたが、果たしてそれで良いのか、を見つめ直す時期でした。

天王星・牡羊座の時代が終わったのならもう働き方革命は終わったの?なんて思うかもしれないですが、そうでなくこの7年間で働き方について考えるべきテーマが出そろった、という感覚です。

たしかにいわゆるブラック企業的な労働環境が正しいとは言えません。しかしもし仮に、能動的に時間をいとわず、情熱を持って打ち込めるモノゴトがあるならばそれは素晴らしいことです。

公務員に憧れる・定時で帰れる仕事がしたい、みたいな風潮が強かった昨今ですが、働き方というワードを通じて、もし自分が情熱をぶつけられるものがあるとしたら?という問いもその裏にあったのではないでしょうか。

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天王星・牡牛座時代を考える(2018~2025年)

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こんな2011~2018年を経て、そのテーマを引き継ぐように表れてくるのが天王星・牡牛座の時代です。これまでが「攻め・男性性」とするとこれから7年間は「受け・女性性」と言うことができます。過去7年間やってきたことを深く受け入れる、深める、といった期間です。

また、2018~2025年というスパンの中には、東京オリンピックとそれ以後というわかりやすいイベントがあります。そんなイベントの中で、自然と自分個人の価値を深めていくような時期となることでしょう。

自分らしさを深める

天王星・牡羊座の時代で「集団から個人へ 」という話をしましたが、これからはそれを実際に地に足つけて成り立たせていくような時期です。

これからの時代はフリーランスのように働く人が増えるはずだ!なんてニュースを目にすることも多いですが、それをただの理想や短期的な形態でなく、長く続く仕組みにしていく必要がある、そのためにはどうすれば良いのか?を考える必要があります。

よく起業して10年残る会社は3%しかいない、なんて言いますが、集団から個人になった結果それでうまくいく個人が3%だけ、ではヤバイです。笑

勢いで「これからは会社に縛られず個人で働く時代だ!」と一歩踏み出すことも大事ですが、それ以上に大切なのは実際に機能させることです。

そのためにまず必要なのが、自分らしさを深めること、自分の強みを生かすことになってきます。過去7年間見つめてきた自分の価値を見て、生かすべきこと伸ばすべきことを深めていくことが重要です。

また、社会という観点では、それだけでは足りません。正直なところ、個人が努力するだけは個人の時代という大きな仕組みが回るとは言えません。社会的にそれが成り立つシステムが構築される必要があります。

すでにそのためのシステムがチラホラと目に付き始めていきますが、それが形を成していくのが、これから7年間ということでしょう。

お金 / 富

日本の割と重大なテーマとしてあるのが、オリンピック後の日本経済です。今はオリンピック特需で一時的な盛り上がりを見せている分野がありますが、それもこの7年の内に終わります。

そして、少子高齢化が経済に与える影響も、実際に形を成してくる気配がじわじわとやってきています。

最近のバズワードで言えば、「若者のお金離れ」「シェアリングエコノミー」なんてものもあります。

若者を考察するための”視点”|ハヤカワ五味|note より

 

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“シェアリングエコノミー”とは? 基本ビジネスモデルとサービス内容 より

しかし、お金がないから皆でものをシェアしよう!ということだけで良いのかというと、これらのワードはこれからのお金を考える上で重要な要素の一つではあるだろうけれど、これだけじゃないなと感じられます。

仮想通貨なりシェアリングエコノミーなり、お金や価値といった概念を根本的に変革していく基盤がこれから出来ていくことでしょう。 

身体 / 五感の拡張

「個人」を考えると出てくるのが、我々が持つこの「身体」です。個人を考える時代というのは、同時に身体・五感を考えて改革する時代ということでもあります。

身体を改革するってなに?SFみたいに身体をロボットにするの?となるかもしれませんが、そこまでは言いません。笑

僕らはこの身だけで生きているつもりでいますが、実はすでに身体を改革・拡張させた世界で生きています。その中でも大きい発明は「メガネやコンタクトレンズ」です。

多くの人が当たり前に使っているアイテムですが、この社会はもうメガネで視覚を拡張することを前提として作られています。

僕らは勉強するにしても、駅のホームで次の電車の時間を知るにしても、YouTubeで暇つぶしをするにしても、目が悪ければそれを享受することができません。

これからの時代発明されるものというのは、このメガネやコンタクトレンズと同様、社会の前提として組み込まれるアイテムとなるかもしれない、ということです。

もしもVRの世界が当たり前になれば、出勤・オフィスなんて概念も無くなるのかもしれせん。もしも機械で身体能力をサポートすることが当たり前になれば、介護も今ほど負担が大きいものでは無くなるのかもしれません。もしも自動翻訳が当たり前になれば、世界中の人と簡単にコミュニケーションが取れようになるのかもしれません。

物質 / マテリアル

物体や形在るものというのも、また牡牛座的なテーマです。物体に関してテクノロジーで革新が起きるというと、単純に考えれば3Dプリンターなどが想像されます。

しかし、実際はそれよりも大きい解釈の方がしっくりきます。テクノロジーが現実世界を変革していく、というようなイメージです。

ここ最近技術というと、インターネット上のSNSみたいに画面の中にあるもの、みたいな印象が強かったように思います。しかし今はそうでなく、3Dプリンター・IoT・自動運転・ロボット技術のように、画面の外にあるこの現実を変えることの方にも改めて変化が感じられる時流があります。

身体を拡張すると同時に、現実を拡張しているのが今なのではないでしょうか。

芸術 / 美意識

ここまで、お金だ現実だと俗なことを書いてきましたが、牡牛座の支配星である金星は美と芸術のヴィーナスを象徴します。

現実を考えるとは、芸術を考えることでもあるのです。

今の世界の技術というのは、SF小説の世界を現実に再現しようとしたところも多くあります。事実、シリコンバレー的なスタートアップの経営者の話で少年時代SFに傾倒していたというエピソードは山ほど出てきます。

ただ今、SF的な小説や映画を見たときに本当にこの未来で良いのかという未来が描かれていることも多いです。いわゆる「ディストピア」と言われる、現実世界は終わってるけど仮想現実の世界は最高だぜ!みたいな世界感が多いですよね。

映画だと、マトリックスもそうでしたし、最近だとレディープレイヤーワンでも、画面の向こうにしか多くの人の夢が広がっていません。

それはあくまで物語なんだから現実とは関係ない、とは言っても今実際にフェイスブックやインスタの中ではキラキラしているが、現実ではキラキラしていない、という人間も増えてきています。

映画でもなんでも芸術が描く世界に僕らは意外と引っ張られている、のかもしれません。

そしてもし仮にそうだとしたら、もっとこれからの時代の芸術が必要だ、と思うのです。それは新しく作るものかもしれないし、もしかしたら古き良き芸術の中に秘められているものかもしれません。

よくAIが人間を支配するのでは?という問いがあります。しかしこれは問いかけの仕方を間違えていて、AIと人間が共存する社会をデザインするにはどうしたら良いか?をまず考える必要があります。

技術自体に善悪はなく、それをどうデザインするかで未来は訪れるわけであり、その源泉となるのが芸術や美の世界なのです。

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以上が、天王星・牡牛座の時代、2018~2025年のことを僕なりにここ数ヶ月解釈していたことをまとめた話となります。

ただ、重要なことは、ここに書いた文章よりも「自分らしさを深める」「お金 / 富」「身体 / 五感」「物質 / マテリアル」「芸術 / 美意識」といったキーワードであり、さらにその元にある「天王星」「牡牛座」というシンボルです。

占星術において「牡牛座はお金を象徴するんだ!」みたいな単純な意味づけをするのは超ダサい行為です。ピカソの絵を見て、「この絵はこんなメッセージを持っているんだ!」と決めつけるような行為だからです。そんなのは人それぞれ違うメッセージを受け取るはずです。

なので「マジでだせー!」と思いながらもこの記事を書いていたわけですが(笑)、単純化して話ながらも、極力その裏にある繋がりみたいなものを意識して書いたつもりでいます。

もしもそれがうっすらとでも感じられたのであれば幸いです。願わくはまた7年後に次の天王星・双子座時代を書きたいものです。長文にお付き合いいただきありがとうございました。

今さらクラロワをプレイしながら、RTSゲームの進化に思いを馳せる。

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心はいつまでもゲーム大好き少年なもので、その魂があふれ出ているためかよく「今ゲーム何やってるんですか?」と聞かれる僕です、こんにちは。

中学生の時、初めてサイトを作ったのは、AoE(Age of Empires)というPCゲームのIP対戦相手募集掲示板サイトでしたし、なんだかんだゲームは自分のルーツの一つだと思っています。

けれど、いざゲームをやってしまうとのめり込んでしまい、仕事に支障が出るので据え置き機ゲームやPCゲームをやることを今は封印しているんですよね。その中でスマホゲーだけ例外としてたびたび息抜きにやっています。

パズドラも2年ぐらいはやったし、ハースストーンというスマホでのMTGのようなカードゲームもそこそこやりました。闘技場でMAX10勝するぐらい。

そんな中、最近個人的にヒットゲームが無かったんですが、2ch創始者で現4chan管理人で5chとは関係がない西村ひろゆきさんが「クラッシュ・ロワイヤル(通称クラロワ)」にハマっているようなツイートをしていたので、僕も始めてみました。

ひろゆきさんのやってるスマホゲー、ハズレが無くて良いんですよね。

クラロワの開発元、Supercellのゲームは広告もガンガン打たれているので目にする人も多いと思うのですが、広告が展開されまくってるゲームって逆にスルーしたくなってしまいますよね、なんだか。

そんなかんじで、同社のクラクラは軽くプレイしたことがあったのですが、クラロワはスルーしてしまっており、こんな楽しいならもっと早くやるんだったー!と後悔しているところです。

そんなわけで、クラロワが話題になっていたのは1年2年前でしょうし、色々言及されまくっているだろうけど今さらながら紹介していきます。ちなみにまだ始めて5日でアリーナ5になったばかりのニワカです。生暖かく読んでいただければこれ幸い。

縦ゲームなのにゲーム性が高い

クラロワのゲームジャンルは、オンラインRTS風カードゲームといったところです。

これまでスマホでもRTSゲームは多数リリースされてきていました。同社のクラクラ、Gameloft社のヒーローズ・オブ・オーダー&カオスなど、僕も色々プレイしてきています。

そんな中、これまでのスマホRTSゲームとクラロワの最大の違いは、縦画面でプレイするゲームという点でないでしょうか。そして縦画面RTSゲームなのに面白い、というのがクラロワの強みだと思います。

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横画面ゲームって面白いのだけど、どうしても気軽さが弱くなってしまうのですよね。1回のプレイ時間も長くなりがちですし(クラロワなら、1プレイ3~4分程度)。面白いとはいえ、どうしても劣化TV・PCゲーム感も出てしまいますしね。

でも、じゃあ単純に縦にすればokというわけでもないと思います。かなり試行錯誤をして、1からゲームを組み直したのだろうなぁとプレイしていて感じます。

基本的に画面を縦にすると情報量が減るんですよね。画面サイズ時代は縦でも横でも変わりませんが、メインの操作するエリアって画面の下部だけなので、操作に使えるエリアの面積が小さくなってしまいます。

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それはすなわち、ゲーム要素を減らすことに直結します。縦画面にして気軽になっても、要素が減りつまらないゲームになってしまっては本末転倒です。

ではクラロワはどうやって、縦画面RTSゲームで面白さを作り出しているのかを考えていきたいと思います。

カードゲームによる「運」要素の追加

既存の○○ゲームジャンル+カードゲーム、というのはスマホゲームの良くあるテンプレートですね。パズルゲーム+カードゲームのパズドラ、みたいな。

今ではこのカードゲーム要素が、ユーザーの課金を煽るための手段としてだけ捕らえられることが多いですが、本来はカードゲーム要素を加えることで、小さな画面で単調になりがちなスマホゲームでも楽しめるようにしよう、というのが目的だったはずです。

そしてカードゲーム要素を加えると何が良いのかというと、それが次にどの札が来るかわからないという「運」の要素の追加です。

トランプでもなんでもカードゲームは、次に引く手札によって戦略が変わります。勝負は時の運、なんて言いますがまさに運の要素ですね。

人間この「運」の要素が入るとそれだけでゲームが楽しくなるものです。ババ抜きから運要素が無くなったらゲームですらないですから。

クラロワでは、8枚のカードで1つのデッキを組みゲームをプレイすることになります。勝つためにはやはりカードとカードの相性を考えコンボを決める必要がありますが、もちろん手札はランダムに回ってくるので、その中で戦略を考えなければいけません。

しかもRTSゲームは場面が刻一刻と変わり、じっくりと考えることはできません。

縦画面ということで大した情報量ではありませんが、瞬間的にその場その場で直感的に正しい戦略を選択する必要があります。しかも運に頼らないといけないので、それも考えながら。

そんな風に頭を高速で回しながら「次このカードがくればいける…!」と考えている時に、まさにそのカードを引くと、脳からアドレナリン的なものが出てくるのを感じます。笑

○○ジャンル+カードゲームという希有な正解例を見れて嬉しいものです。

ゲームバランスが素晴らしい

ゲームバランス、などという単語を使う時点で一般の人からすればヲタク扱いされるのは知っているのですが、それでもやっぱりゲームバランスは重要です。

課金してこのキャラを持てば勝てる!というゲームも、プレイヤースキルだけで勝負が決まるゲームも、運頼り過ぎるゲームも面白くありません。

スマホゲームは数多く出ていますが、コンセプト自体は良いのだけど、ゲームバランスが微妙でユーザーが文句言ってるところに、運営が加えるのはゲームバランスの調整でなく、ユーザーが求めていない要素の追加ばかりで気がついたらサービス終了、なんてのはよくある話です。

会議の場で、ユーザーの継続率が悪いという議題が出た際、「ゲームバランスを調整します!」と言うより「新要素を追加します!」って言う方がエラい人への稟議通りそうなのはなんだかわかるんですけどね。

完璧なゲームバランスなんてものは存在しえないのですが、スマホゲームで目指すゲームバランスというのは、例えば以下のようなとこでないでしょうか。

  • 実力で、格上のカードを持っている相手にも勝てる
  • でもホントに格上のカードを持っている人には実力で勝てない(課金で実力を買える)
  • このカード or デッキさえ持っていれば勝てる、という状況を作らない。

商売なので最終的には課金を促すわけですが、それでも課金で手にしたカードを使いこなせるかどうかは、あなたの腕しだいですよ、という環境作りが大切です。

さらに、このカードさえあれば勝てる!という最強カードを作らないことは、ゲームバランスを考える上でも、ユーザーの継続率を考える上でもとても重要になります。

日本のスマホゲーだと最強カードが作られがちで、「この新イベントはこの新カードがないと実質クリア不可能です。ガチャ引いてね。」というのをイベントごとに繰り返しがちなところがあって、別に暇つぶしとしては良いんだけれど「ゲーム」としてはなんだかなぁと思ったりします。

そんな課金面を除いても、最強カードがあるとみんな同じデッキになってくるんですよね。そうすると色々なデッキを試行錯誤する、ということをユーザーがしなくなってしまいます。

結果、ユーザーはすぐに飽きてしまいます。これは大問題。

各カードの性能がバランスよくなっているからこそ、色々な組み合わせを楽しむことができ、それがゲームを長く楽しむことに繋がるんですよね。

それこそクラロワは縦画面ゲームということで、色々単調になりがちなところに「このデッキ飽きてきたし、別の組み合わせ試すか。」できるのはとても良いです。

…とか書いていたら、クラロワの開発者の方がゲームバランスについて語っていた講演の記事があったので、この辺見た方が良いですね。ゲームバランスのポイントは“楽しさ”、“多様性”、“新鮮さ”らしいです。

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app.famitsu.com

プレイ時間の程よい制約

スマホゲームの多くは「スタミナ」という要素を組み込んでいます。

そのスタミナの分だけゲームがプレイできて、スタミナが回復するのは30分に1つでそれ以上プレイしたければ課金してくださいねー、というアレです。

スタミナシステムのおかげでゲームのやり過ぎを防げたり、暇人がとにかくゲームを進めることを防ぎ、プレイヤー同士の格差が広がりづらいのは良いことです。

でもやっぱり、スタミナなんて関係なく好きなだけゲームをしたいものですよね。

クラロワはその辺もうまく出来ており、スタミナシステムは採用されておらず好きなだけゲームをプレイすることができます。海外系のゲームは基本スタミナシステム採用してないので当たり前っちゃ当たり前なんでしょうけど。

しかし、ゲームをどれだけプレイしても新しい強いカードが手に入る、みたいなことはありません。ただプレイできるだけですね。

新しいカードをゲットできるようなイベントは、数時間置きに発生されるようになっていて、それがある意味スタミナシステム的な役割を果たしています。

最低現1日これぐらいやればカードを集めるイベントは消化できるし、それ以上もやりたいければご自由にどうぞ、というほど良い設計です。

日本のスマホゲーはゲーマー向けに作られていないですが、海外のものはライト層もゲーマー層も楽しめる様な設定になっているのがとても好きなポイントだったりします。

儲かるからスマホゲーム作ってるってより先に、ゲーム作るのが好きだからゲーム作ってるって気配が感じられるのが良いですよね。勝手なイメージなんですけど。

RTSの進化の歴史はシンプル化の歴史

そんなかんじで、クラロワはスマホに合わせて、ゲームシステムをシンプルにしながらも、運やゲームバランスの調整で面白さを作っている、と書いてきたわけですが、これもまたRTSゲームの進化の一つの形だなと感じています。

それこそ最初に書いたとおり、僕は中学生時代から間は空きつつ約15年RTSゲームに触れてきたわけですが、RTSゲームの進化って基本的にシンプル化していく流れだと思うのですよね。

この手のゲームは昔の方が、複雑でかつプレイヤースキルが求められたのです。

僕が最初やっていたころのRTSゲームというと、ただ戦うだけのものではありませんでした。戦争シミュレーション的な要素が強く、内政(金や石、木などの採取)をし、その資源を元に文明を進化させると同時に軍事力を高め、そしてやっと戦闘をしていくという流れです。

戦闘もPCゲームだったためショートカットキーを駆使しまくり、如何にマウスを正確に90度に移動させることができるか、という世界で、しかも1ゲーム時間は1時間(設定によってはもっと)、みたいな過酷さです。集中しつづけながら桃鉄をしているようなものでした。笑

僕も大した腕ではないですが、一ゲーマーとしてその方が面白いと思います。ただ如何せん裾野が狭いです。

実際RTSゲームは時代と共にライトにするため、内政要素を抑え、戦闘だけを楽しむことを主流としていきました。シンプル化はRTSゲームの進化の歴史なのです(たぶん)。

なので、スマホになってさらにシンプルになったのを、女子供に媚びてるみたいに捕らえるのは間違いだと思っていて、あの頃ゲームオタクしかやらなかったゲームジャンルが、多くの人が楽しむものにいつの間にか変わっていたのはとても嬉しいんですよね。ポケモンGO並の収益て。

スマホゲームの台頭で、これまでのゲームが衰退していく!なんて言われる昨今ですが、こんな形で良い継承が行われている例もあるのだと感じられ、素敵だなと思うのでした。

というわけでぜひあなたもクラロワをLet's play!

iOS ⇒ クラッシュ・ロワイヤル (Clash Royale)をApp Storeで

Android ⇒ クラッシュ・ロワイヤル (Clash Royale) - Google Play の Android アプリ

www.youtube.com

海外Wordpressテンプレート(テーマ)の日本語化カスタマイズ Envato Market・Newspaper編

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Wordpressのテンプレートも有料・無料問わず以前と比べるとだいぶ増えてきて、便利な世の中ですね。

国内で有名なものだと、「OPENCAGE」シリーズや「TCD」シリーズなどでしょうか。僕も何度かお世話になっています。

ただデザインに納得いかないなぁと思ったり、メディア向けデザインというよりもオシャレなブログデザイン止まりだよなぁと感じるところもあります。

そこで海外のWordpressテンプレートはどうなのだろう探して見ると目につくのは海外のデジタルコンテンツ販売ポータルサイトEnvato MarketのThemeForestです。

WordPressテンプレートカテゴリを見ると、1番売れているものだと60ドルのテンプレートが累計40万件も購入されていて、「累計約25億円分も売れてるの!?」と思ったりします。価格変更やセール期間もあったりするんでしょうけどね。

もちろんテンプレートのクオリティも国内のものより高く、そりゃこれだけ市場規模違うならこうなるよなというかんじです。

ただこれらのテンプレートは英語ベースで作られているわけで、英語のドキュメントを頑張って読むだけでなく、日本語を扱った時に生じるデザインの調整・バグの修正が必要となります。

というわけで、今回は海外WPテンプレートを日本語サイトで扱う場合、具体的にどんな変更が必要かメモ代わりにまとめていきます。

どのテンプレートにも共通することを書いていきますが、対象例として今回はブログメディア向けWPテンプレートの累計販売数1位のNewspaperを使っています。

themeforest.net

他にも海外WPテンプレートの日本語をしたことはあるのですが、ポイントはだいたい同じかなぁと思います。

1. インストールと英語ドキュメントの読み込み

テンプレートのインストールはだいたいどれも特にクセはないので割愛。

その後のセッティングについてですが、海外WPテンプレートは管理画面上で色々カスタマイズが出来るようになっている場合が多いです。

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さすがお金がかかってるね!と思うところなのですが、一方でテンプレートのファイルを直接編集してなんとなく雰囲気でカスタマイズすることが出来ないというデメリットもあります。

そしてランキング上位の高機能なテンプレートほど、初期設定項目が多い傾向にあります。テンプレートいれればそのまますぐ使える!ということがなく、英語の設定画面を見ながらポチポチしなければいけません。

なので使い方が説明されたドキュメントはしっかり読むのが良いです。合い言葉はGoogle翻訳最高!

今回利用したテンプレート・Newspaperもドキュメントはweb上にあり(Documentation: Welcome to Newspaper WordPress Theme)、大抵は同様にwebページ上に準備されていることが多いです。

なのでポチッとChromeのGoogle翻訳拡張などを使えば、簡単にページ丸ごとに翻訳文章に変換できるのが便利ですね。

技術系の英文は翻訳された文章でおおよその雰囲気が掴めればどうにかなります。試しに上記ページでページ全体のGoogle翻訳を試してもらえれば「あ、大丈夫そう。」と思えるのでないでしょうか。

Wordpressテンプレートはカスタマイズする時に、どこまでが管理画面で出来ることで、どこからからファイルを直接編集しないと出来ないことがわからないと時間を消費するので、面倒ですがドキュメントは上から下まで読んだ方が最終的に効率的でしょう。

家電の説明書を読まず雰囲気で使う、という人には向いていないかもしれません(笑)

2.英語表記の修正&日本語に合わせてフォント周りのCSSの修正

英語のドキュメントをなんとか読んで設定を終えても、まだサイトは使い物になりません。

まず表記が英語のままな部分を日本語に書き換えないといけません。

WPの言語設定に応じて最低現のローカライズがされていることも多い(Search→検索 など)ですが、それでも所々英語のままだったり日本語が変なところがあるので修正が必要です。

そしてさらに大事なのが、CSSの変更。

海外テンプレは当然英語前提に作られているので、日本語を扱うとかなり見づらくなります。デモサイトではあんなにオシャレだったのに日本語にするとダサい…というのは多くの場合ここが原因でしょう。

とはいえ大きく分ければ、修正ポイントはそんなになく、以下のような部分を直せば良いです。

  • font-family (使用するフォントの設定。日本語には適さないフォントになっていることがほとんど。)
  • font-size (フォントのサイズ。英語の場合、日本語のサイトより本文中のフォントサイズが小さく設定されている場合が多い。一方でタイトルのフォントサイズが大きすぎたりも。)
  • line-height (行間。そのままでも大丈夫なこともあるけれど、日本語のサイトより行間が広く設定されていることが多い気がする。)
  • font-weight (フォントの太さ。英語だと文字サイズに応じてほどよく太字になったりするのですが、日本語だとbold指定した方がよい場所も。主にタイトルやメニュー部)

 

PC用とスマホ用で別のスタイルが当たっている部分もあるので、両端末でチェックが必要です。

どの部分もwebデザイナーさんであれば当たり前のところですが、そうでない人からすると「よくわからないけどなんか変…」としか感じられない部分かもしれないですね。

ただ文字を配置してるだけにしか見えないところでも、実は色々バランスが考えていたりするのです。

3.プラグインの日本語向け改造

技術に明るくない人の場合、海外製のWPテンプレートを使う上で一番面倒なのがここかもしれません。

例えば、どの海外テンプレートであれぶつかる問題が記事一覧ページでの抜粋文章の生成です。

日本語の場合は抜粋文は、記事本文の頭から30文字をカットして生成、なんて処理をしているのですが、英語の場合スペース区切りで5センテンス以上あったらそこから先をカットして生成、という処理がされます。

しかし日本語の場合は文章中にスペースがないため、この処理だと一切抜粋文章が省略されないという自体になります。以下のようなかんじ。

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テンプレートによってはセンテンス単位でなく文字数単位に指定できる場合もありますが、それも個々に設定をする必要があったりして面倒なので、抜粋文章を生成している部分のプログラムを書き換える方が早いです。

今回カスタマイズしているNewspaperテンプレートの場合は、td_util.phpのexcerpt関数がそれに当たりましたが、テンプレートによってどこでこの処理がされているかは違うので、grep検索なりをして該当箇所を見つけて対応しましょうとしか言えなかったりします。

ファイルを読み込んでいくしかありませんね。

さいごに

ざっくりになりますが、以上が海外WPテンプレを日本語で使う際のポイントのなります。

どれも必要なスキル要件は高くないのですが、ある程度Wordpressの知識が必要・ある程度webデザインの知識が必要・ある程度プログラミング(PHP)の知識が必要、となっていて、どうしても利用されることが少ないのですよね。

これだけ細々やっても結局「日本語にするとこのデザイン微妙だな。」なんてことになって利用しないなんてケースもあり、海外WPテンプレートを採用するかの判断は難しいところです。(1個2個扱えば勘どころはわかりますけどね。)

ただ一方でEnvato Marketのテンプレートはだいたいが60ドル程度なので、最悪ダメでも60ドルと人件費分だけの損でしかありません。

それであれば、ダメで元々とりあえず使ってみる、という考えで利用するのが良いと思います。一から開発するよりは明らかに低コストですからね。

というわけで海外テンプレートで素敵なWordPressライフをどうぞ!

GoogleAdSenseのポリシーがわかる元中の人による一冊

10年ほど前からお付き合いのある、元GoogleのAdSenseチームリーダーの石田さんが初の書籍を出され、献本いただきましたので簡単にですがご紹介を。

元Google AdSense担当が教える 本当に稼げるGoogle AdSense 収益・集客が1.5倍UPするプロの技60

元Google AdSense担当が教える 本当に稼げるGoogle AdSense 収益・集客が1.5倍UPするプロの技60

 

石田さんは一昨年独立され、現在マネタイズパートナー社の代表としてメディア収益化のコンサルやSSP事業などを展開されています。僕もここ最近とてもお世話になっており、普段AdSense扱っている方はぜひ一読のオススメを。

内容としては、書籍ということもあり収益化という観点ではベーシックなことが抑えられています。なのでごりごりAdSense使っているぜ、という方はこの点に関して満足しないかなとは思います。

そういった捉え方でなく、元の中の人によるAdSenseのポリシーが詳しく解説された本と捕らえるのが(日頃からAdSenseを使っている人には)一番です。

AdSenseの情報って検索すると、ブロガーさんなど個人のメディアを運営されている方のものが多いのですよね。でもブロガーさん達って、基本一般人でウェブ業界のことをそんなにわかっていません。

なので、Adsenseから広告の配信停止処分があったりすると、邪推しただけの湾曲した情報を書いてあることが多く、あまり参考になりません。一方で法人の大きなメディアさんは収益化に関する情報を広めることはそんなにありません。

そのため、AdSenseの正しいポリシーに関する情報って公式の簡潔な文章しかなく、あまりよく世の中に正しく伝わっていないのですよね。

その点が正しく理解できる書籍というのはとても貴重です。AdSenseの基本のおさらいと共に、Googleの中の人達の考えを知るため一冊としてぜひ。

本日1/25までキャンペーンを行われているようですので、購入はこちらより。 

→元Googleスタッフが執筆のAdSense書籍キャンペーン

すでにAmazonの「ビジネスとIT」カテゴリで1位を獲得されているようです。めでたい。

また石田さんは現在、先に書きましたとおりメディア収益化のコンサルをされており、Adsenseはもちろん他の収益化に関する手法も交えて、総合的に教えていただくことができます。

もし既に大きなメディア運営していてさらに収益性伸ばしたいんだよねーという際にはご紹介しますので、こっそりお声がけをどうぞ。